私の考えとしては、これまでにそれに興味はあるが、これまでに来店したことのない人が、普段より格安になる割引クーポンをもって来てくれるということに、第1の価値があると思います。
さらに、お店に来ていただいたお客さまが、次回以降にも利用できるクーポン券を、その時さらに配布する事で、そのお客様が再来店してくれる可能性があるということにつながっていきます。
割引クーポン等を出すことで、通常の定価で販売するよりも安く販売する事になってしまうので、お店の売り上げが減るのではないかと思われがちです。
しかし、薄利多売という言い方は言いすぎかもしれませんが、たくさんのお客様が来店してもらってこそ商売が成り立ちますので、少し安くしてもたくさんお客さまに来ていただいた方が売り上げは格段にアップするのは確実です。
だからといって、初めから定価を下げて安く販売するのとも、ちょっと違和感があります。
消費者心理としては、もとから決定された値段で購入するよりも、割引クーポンや割引チケット等で、自分だけが得をしていると思った方が、けっこう嬉しいものなのです。
例えば3,000円の定価の商品を店側が2,500円に値下げしたものを購入するよりも、3,000円の商品を購入する際に500円引クーポンを利用して2,500円で購入する方が、うれしいものなのです。
そしてもう1つは、割引クーポンを発行するメリットとして、有効期限を指定することで、お客さまが割引クーポンを使うために、有効期限前に訪れて来てくれることです。
例えば、理容室・美容室やエステなどへ、本当は来週に行こうと思っていた人でも、有効期限がその前に切れてしまうとなれば、その割引が100~300円ぐらいであっても、1~2週間ぐらい前に早い目に来店してくれるものなのです。
これは、お客様の来店頻度を早くするということになり、そういった店ではトータル的にみると売り上げアップにつながってきます。
このように、割引クーポン等を発行することで、その商品自体の値段は格安になってしまいますが、逆転の発想をすれば、売り上げアップには欠かせない戦略となっていることも確かなのです。
ですので、割引クーポンの使用に関しては、遠慮の必要はないと考えてよいと思います。